はじめに
主人の転勤が決定し、早々にシンガポール入りした夫と日本にひとり残されたわたし。
入居するコンドミニアムを確認するためシンガポールに事前に渡航する奥様方もいるそうですが、私たちは夫ひとりでコンドミニアムを内覧し決めてもらうことにしました。
ギリギリまで日本で仕事もしていたし、最後日本で国内旅行もしたかったし、夫としっかりコミュニケーションが円滑に取れていれば、住まい探しは実際に見学しなくてもそんなに問題ないかなと思ったからです。
現在実際にコンドミニアムに入居してみて、わたし自身夫から聞いていた情報やイメージとのギャップもないので、特にコンドミニアム選びのためにシンガポールには行かなくてよかったと思います。
その代わりとは言ってはなんですが、インターネットでシンガポールの不動産事情(エリアの特徴・最寄りMRT周辺の情報・物件選びの目線など)は検索しまくり、シンガポールに住んでいる友人にも現地情報は聞きまくりました。笑
その内容が少しでもこれから渡星する方の参考になればと思い、まとめていきます。
コンドミニアムとHDB
まず、シンガポールには、シンガポール人でも外国人でも購入できるコンドミニアムと、シンガポール人しか購入できないHDB(公団住宅)があります。
あとは、ものすごいお金持ちが住む戸建てもあります。
コンドミニアムとは
外国人とシンガポールの富裕層向けの高層マンションのことを言い、「コンド」と略されて呼ばれていることも多いです。
プールやジムやBBQピット、中にはテニスコートなどの設備があり、入り口には24時間体制でセキュリティーが付いているのが一般的です。
HDBとは
HDBは、HOUSING & DEVELOPMENT BOARD(情報開発局)の略で、日本の団地のようなアパートのことです。シンガポール市民の8割はHDBに住んでいるそうです。
ローカル採用の友人はHDBに住んでいる子もいました!
コンドミニアム探しについて
夫には、1日で10軒のコンドミニアムを内覧してもらいました。
日本で1日に10軒も物件の内覧することって、まずないですよね?笑
会社紹介のエージェント経由で案内された物件をまわります。
わたし自身シンガポールの物件探しをする中で、事前に調べておいてよかったことや、友人から聞いておいて参考になったこと、あとは自分自身が実際に住んでみた感想などをまとめていきたいと思います。
まずは、コンドミニアム物件選びで重視したこと
- 10階以上
→低層階の場合、あの黒茶色くて大嫌いな虫が出やすい - ダストシュートが部屋の外にある
→あの黒茶色くて大嫌いな虫が飛び出してくるかもしれない - バスタブあり
→お風呂に浸かりたい - 新築ではないこと(築3~10年)
→新築だとトラブル(水漏れ・電気がつかないなど)が多い - 2ベッドルーム
→日本でも2LDKに住んでいたことと、友人や家族の宿泊用に - キッチンのコンロ3つ以上
→自炊のため - ガスコンロであること
→わたしの好み - 水回りの綺麗さ
→綺麗な方が良いですよね?笑 - シャワーの水圧
→これ大事! - リビングの広さ
→日本で住んでいた賃貸のリビングダイニングが広かったため - 前の入居者がオーナーさんであること
→比較的綺麗に使用されており、投資物件にしか使用されていない場合退去時に汚れ等うるさく言われそうなため - MRTからの徒歩7分以内
→会社から車の支給がないため - Cityや主人の会社までのアクセス
→日々の生活のしやすさ - 徒歩圏内に日常使いできるスーパーがあること
→日々の生活のしやすさ - 近くに建設中の物件がないこと
→工事の騒音がひどいという情報があったため
内覧前は、こんな感じで考えていました。多いですね。笑
もちろん、紹介してもらったコンドの中にこれらの項目を全て満たす物件はありませんでした。
そこで、シンガポールに住んでいる友人や知人に直接情報を聞いたり、主人から聞いた情報を元にわたしなりにまず考えた内容が以下の通りです。
ひとつめは、あの大嫌いな虫問題。
これはやはり譲れませんでしたが、シンガポールに住んでいる友人に話を聞くと「高層階であっても出るコンドには出る!」でした。まじかよ、です。笑
次に、バスタブは絶対欲しくて譲れないと思っていましたが、バスタブありの物件・・・が、本当に少ない!年中暑いのでみんなあまり湯船に入らないことと、どうも物件オーナーさんにとって、バスタブありの物件はメンテナンスに維持費がかかり嫌煙されるというのが理由なようです。
そして、バスタブありコンドに住んでいる友人から、湿気の多いシンガポールではカビが生えやすくお風呂のメンテナンスが大変だという話も聞き、バスタブ付き物件はあきらめました。
バスタブなしにするだけで物件の候補の幅がぐんと広がったことは、とてもよかったです。
また、調べていくうちにわかったことなんですが、築年数が新しいこととバスタブがあることとMRT駅近はトレードオフだということです。古めのコンドほど昔から建設されているため、駅近の物件が多いということ。そして、比較的建物の建造がしっかりしておりバスタブ付き物件が多いけれど、古さゆえに水回りのカビなどが気になるということです。
シンガポールの高温多湿な気候によって、日本の築年数感覚とシンガポールの物件の老朽化は大きく異なるという印象を受けたため、比較的築年数の浅い物件の中から選ぶことにしました。
あとは、日々の生活を踏まえ、最寄りMRTからの距離や、夫の通勤、わたし自身シンガポールで就職する可能性もあるためCityまでのアクセスの良さや、普段買い物ができるスーパーが徒歩圏内にあるかということを優先的に考えました。
シンガポールはとにかく暑く、少し歩いただけでも汗をかいてしまい出かけたくなくなったり、スコールが降ることも考え、結果ほぼ駅直結のコンドに決定しました。
結果、実際生活してみて駅直結の利便性は抜群。最寄駅のスーパーらもちろん、MRTに乗ってねしまえば、オーチャード(シンガポールの銀座)、マリーナベイサンズまでも一瞬!
立地の良さは、本当優先してよかったです。
夫にコンドミニアムを内覧してもらう際のコツ
1日で見学する物件の数が多すぎて記憶ベースでは覚えられないため、LINEのアルバム機能を使い物件ごとにアルバムを分けて全物件の写真を保存してもらいました。
特に、わたしが重視していた水回り(キッチン・お風呂場)やダストシューターは必ず撮影してもらいました。
部屋の中だけではなく、エントランスやバルコニーから見える景色なども撮っておいてもらうと、生活がよりイメージしやすいと思います。
また、日本での物件探しと異なり間取り図のようなものがないため、部屋の雰囲気はわかっても写真だけで家全体のイメージが掴みづらいかったので、部屋の動画を撮影してもらいそれもLINEで送ってもらいました。
これが驚くほどよかったです!玄関から部屋の中に入っていくイメージはもちろんのこと、写真ではわかりづらい奥行き感も伝わり非常にイメージしやすくなりました。
写真だけだと、アングルが固定されるので窓の配置や部屋の構造が把握しづらいですが、動画だとくるっと回転してもらうだけで全体像がわかります。
簡単VR内覧のようなイメージです。笑
実際にコンドミニアムに住んでみた感想
見た目は豪華だけど、部屋の中の作り(壁のペンキ、ドアの立て付け、電気の線など)は本当に雑。笑
わたしたちの部屋は、リビングとバルコニーの間の大きな窓が閉まらず、インド人のおじ様たちに修理してもらうまで約1ヵ月ほどリビングが開けっ放しでした。笑
前の住人である物件オーナーさんは、「数年間開けっ放しにしてたからかな~。」と言っていましたが、ツッコミどころ満載です。
そんなトラブルもありましたが、今は無事快適に過ごしています。
アイランドキッチンの物件に決めたため、リビングもとても広く開放的な点がとても気に入っています。日中過ごすことが多いリビングやキッチンの天井が広く、窓からはプールが見えたりととても居心地が良いです。
2ベッドルームのうち、1部屋は洗濯干しなどに使っています。突如としてスコールが降るため、お天気が良くてもなかなか外干しが出来ないため、とても助かっています。
物件自体にバスタブはありませんが、ジャグジー付きのコンドにしたため、湯船に入りたくなったらジャグジーを使っています。掃除も自分でしなくてよいため、非常に良い!笑
しかも、みんなあまり使わないのか、わたしが入りに行くときはいつも空いているので、プライベートジャグジーのように利用しています。笑
その他、想定外で驚いたことは、内覧時点でIHだと思っていたキッチンが、Ceramicと呼ばれるコンロの表面全体がセラミックで出来ている熱電器タイプのものだったことです。
日本ではガスコンロ用のフライパンしか持っておらず急いでIH用を購入しましたが必要ありませんでした。
料理をするなら、絶対にガスが良い!と思っていましたが、慣れるとそんなに使いづらくはないです。なんといっても、コンロ台が平面なので掃除が楽で良いです。
あとは、なんといっても立地の良さ!最寄りのMRTまでほぼ雨に降られることなくいけることや、暑い日でも外の気温を気にせず気軽に外出できること、最寄のCold Storage(コールド・ストレージ)というシンガポールのスーパーへも徒歩数分でいけることは、日々の生活にとって非常に便利で助かっています。
また、オーナーさんがとても良い方で、ベッドやソファなどお願いした家具は新しいものに変えていただいたりと本当に良くしていただき、大変満足な入居となりました。
海外での物件探しは、インターネットの情報や友人・知人からの情報を元に、自分の納得いくまで調べ、物件の条件だけでなくより具体的に生活をイメージすることが大切だと思いました。
また、当初絶対に譲れない!と思っていた条件も、シンガポールと日本ではそもそもの住環境が大きく異なるため、初めからあまりこだわりすぎず一度柔軟に考えてみてみるのも良いのでは?と思います。
長々と書きましたが、どなたかのシンガポールでの物件探しのひとつの参考になれば幸いです。